2021-09-01(勉強メモ②)

 

【2021-09-01周辺のメモ】

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・「手続き記憶の再生ができない」という悩みではない。むしろ「手続き記憶の再生が定着するまでに、反復する作業が苦痛である」ことが重要だろう。同じことを何度もやり、記憶に定着させなければ、基本的な問題すら解けない。しかし、それが苦痛に感じてくる。
(逆に言えば「手続き記憶の再生ができる」という点で、ひとつめの関門はクリアしているとも解釈できる。試験勉強への道が最初から閉ざされているわけではない。)

・同じ反復ならば、ギターの練習のほうがまだ100倍マシである、という意識がある。まだ泣くほどずっとギターを弾き続けたことがないから言えるのかもしれない。あと、ギターに関しては苦手なものからはかなーり逃げ出している。たとえば、自分の演奏を録音して聴くこと、TAB譜などをみながら弾くこと(まあ覚えることになるのだが)。苦手な奏法の反復は、ギターでも嫌だろうか。

・反復作業への忌避感を緩和するにはどうすれば良いか。そもそも、反復が楽しめる状態(ゲーム)とはなにか。
最も単純な反復練習としての、漢字練習。「薔薇」という漢字をソラで書けるようになるには、形の構成を理解するだけでは不十分で、何度も書かなくてはならない。たしかに「薔薇」が書けるようになると、すこし楽しい気分にはなる。
ただし、漢字練習は「一対一対応」であり、例外はない、という原則がある。簿記で言えば、一対一対応で済むところと、そうはいかない部分が混在しており、煩わしい。

・数学の証明を反復するとき、その論理のエレガントさに高揚するかもしれない。また、美しいと感じる詩を暗唱するときもまた、ポジティブな気持ちになるだろう。
逆に、法律の条文を暗唱しても、少なくともいまの僕は、よい気持ちにはならない。もしかすると、先程の薔薇の例に似た面白さはあるかもしれないが。
その一方「長いものをおぼえる」こと自体への快感、ないわけではない(丸暗記の快楽)。たとえば、円周率をおぼえていく作業など。エルフのえるの本名を、嬉々として暗唱するくだりを想起せよ。

・小まとめ①。
□反復する対象/内容のつまらなさ(マイナスイメージ)
□長いものを丸暗記する快楽
□一対一対応でないものへの不快

・簿記の場合、丸暗記したものが数値もそのまま出る、というわけではない。ただ、パターン自体は過去問のものを繰り返していると考えて、差し支えはない。問題とその解答をセットで丸暗記してしまえば、正答率は大きく上がるだろう。
不安なのは、その労力の大変さだろうか。任意の3問を選び、それらのやり方を覚えることに不快感は抱かない。しかし、同じことを300問ぶんやると考えると、気が滅入る。この差かもしれない。

・まず最初にやるべきは、問題を細分化して、小さい問題に分け、実際は何問で構成されているか数えることか。手続き記憶の再生、という観点からすれば、問題Aは手続き①+手続き②+手続き③によって成り立つ、というふうに。
解法のここからここまでを手続き①、ここからここまでを手続き②……、というふうに分類して記憶する方法が考えられる(特に数学など)。

・「300問ぶんやらないといけない」という苦痛は、「3000語ある単語帳を全部おぼえてください」というタスクへの苦痛と似ている。すでにわかるように、どんな超人でも3000語を一気に覚えられるわけもなく、少しずつ定着させていくしかない。
たとえば、受験体験記によく出てくる「スキマ時間の活用」のように、単語帳を肌身離さず持ち歩き暗記する、という戦略はここで生きてくる。
すべての勉強を「単語帳をおぼえる」の気軽さでできれば、かなり気が楽に感じるかもしれない。

・小まとめ②。
□大きい問題を小さい問題に分解し、小さい問題数を数える
□できるだけ一対一対応のかたちにする
□「単語帳をおぼえる」気軽さに落とし込む

・どうやって単語をおぼえていたか、大学受験を思い出してみる。
最初の最初(高校1年生など)は、授業で単語テストがあり、それを粛々とこなしていたように思える。50単語くらいがひとつの範囲で、そのうち20単語くらい出る、といったものだっただろうか。とりあえず一周目はこれでOKだった(授業に合わせていれば容易に一周できた)。
二週目以降は独学でやっていった。
①英語⇒日本語を4-5回くらい心のなかで繰り返し読む。appleりんご×4-5。1-2ページ分。
②上から、英語で日本語を再生していき、再生できなかったら上からやり直す、を繰り返す(時々下からやる)。全部再生できたらその分は終わり。
③前日にやった分に関して、もう一度②をやる。
④何回かやって、それでも覚えられないやつを暗記カードにまとめて書く。暗記カードも①~③同じようにやる。
これで某DATABASE4500をやりきり、単語に関しては大きく困らなかったように記憶している。

・単語帳方式は、おぼえる対象が短いため有効である、という側面がある。
おぼえる対象が長いもの、たとえば定型文の暗記(条文、例文、お経など)、単語から辞書的意味を想起するもの、に関しても同様に考えられる。
その一方で、おぼえる対象が長いほど、とにかく書く/暗唱する、といった方法が有効になる。

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